仕組預金・仕組債

仕組預金や仕組債に対する批判をネット上でよく見かけます。
確かに、仕組預金・仕組債は、儲けるために積極的に活用すべき手段だとは思いませんが、利用価値はあると考えます。

仕組預金・仕組債に限ったことではないですが、よく理解できないものには投資しないのが鉄則です。
何がどうなった場合にどのくらいの損失が発生するのか、そして、自分はその損失を許容できるのかどうかということをよく考えた上で投資判断をするべきでしょう。

ここからは具体的に見ていくことにします。

通常の定期預金よりも金利が高い代わりに、預け入れ期間が固定されていない定期預金です。
金利変動リスク（金利上昇リスク）を負うことになります。

例えば、最短１年・最長１０年で、１年毎に銀行が満期日を延長するかどうかを判断するというものです。

住信SBIネット銀行の「プレーオフ」や新生銀行の「パワーステップアップ預金」「パワーステップアップ外貨定期」などが該当します。

変動金利型１０年満期の個人向け国債や外債も比較・検討してはどうでしょうか。

利息や元金の通貨が変動する代わりに高金利となっている定期預金です。
通貨の変動は、基本的にこちら側に損失が出る方向で換わることになります。（銀行側に利益が出る方向で換わる）

住信SBIネット銀行の「コイントス」「オセロ（タイプ１）」「オセロ（タイプ２）」「オセロ（タイプ３）」、新生銀行の「パワード定期（円投資型）」「パワード定期（外貨投資型-円タイプ）」「パワード定期（外貨投資型-外貨タイプ）」「パワード定期プラス」「パワード定期プラス（リスク低減タイプ）」「パワード定期スリー」が該当します。

• 「コイントス」は、円貨で預け入れ、利息は円貨、満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。
• 「オセロ（タイプ１）」は、円貨で申し込み、外貨で預け入れ、利息は外貨、満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。
• 「オセロ（タイプ２）」は、外貨で預け入れ、利息は外貨、満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。
• 「オセロ（タイプ３）」は、円貨で申し込み、外貨で預け入れ、利息は外貨、満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。
• 「パワード定期（円投資型）」は、円貨で預け入れ、利息と満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。
• 「パワード定期（外貨投資型-円タイプ）」は、外貨で預け入れ、利息と満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。
• 「パワード定期（外貨投資型-外貨タイプ）」は、外貨で預け入れ、利息と満期時の元本は預入時の外貨もしくは別の外貨で受け取る。
• 「パワード定期プラス」は、円貨で預け入れ、利息は円貨、満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。
• 「パワード定期プラス（リスク低減タイプ）」は、円貨で預け入れ、利息は円貨、満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。
• 「パワード定期スリー」は、円貨で預け入れ、利息は円貨、満期時の元本は円貨もしくは外貨で受け取る。

例えば、コイントスとオセロ（タイプ２）を交互に使えば安定した利益が出せるように見えます。
確かに、相場が安定しているか、もしくは都合のいい方向にしか急変しなければ安定した利益を出せますが、都合の悪い方向に急変すれば大損失を被ることになります。
ハイリスクローリターンで割に合いません。このページの最初の方に書いたように、儲けるために積極的に活用するのは避けるべきでしょう。

この仕組預金は、「両替の必要があるけれど急ぐ必要はない」という時に活用してはどうでしょうか。
為替相場の見極めに自信があるなら、この仕組預金を利用せずに両替した方がいいでしょうが。

住信SBIネット銀行は、SBI証券との間で外貨の入出金が手数料無料で行えるので、外国株や外債への投資に活用できます。

新生銀行の新生ステップアッププログラムで「新生プラチナ」になると、海外送金手数料が月1回無料になります。

高利率である代わりに、対象となる株価が大きく下落した場合に、株価の下落に応じた損失が発生する社債です。
対象となる株価は、特定の銘柄の株価であったり平均株価であったりします。

「リンク債」「株価連動社債」などという名称で販売されています。

私には利用価値が見出せません。

SBI証券やマネックス証券などが取り扱っています。